ED外来や専門クリニックでのED治療

ED(勃起不全)とは、Erectile Dysfunctionの略です。

EDの定義は1996年の米国泌尿器科学会が定めたところから始まり、その定義は「性行為において満足な行為が可能な十分か勃起ができない、また性行為中に勃起を維持できない」というものです。
日本では、完全型ED(常に勃起ができないあるいは不可能)、中等症ED(しばしば男性器が勃起しなくなる)、軽症ED(たまにできなくなる)とEDの症状は3段階に分かれています。

国内の患者数は1130万人と言われており、年齢別に分けると40代、50代、60代前後の男性がEDになる確率が非常に高くなり、EDは不妊症の原因の20.7%がそれにあたりますので、近年ED外来を開設するクリニックが増えてきているのです。

EDの診断

EDであるかどうかは、ED問診票に基づいて診察をします。ちなみにED問診票の質問は以下の通りです。

  1. 勃起を維持する自信の程度
  2. 性的な刺激による勃起の場合、何回挿入可能な硬さになるか
  3. 性行為中に挿入後南海勃起を維持できるか
  4. 性行為中又は性行為を終了するまでどれくらい勃起の維持をできたか
  5. 性行為を試みたときに何回性行為ができたか

この問診は、IIEFと呼ばれ国際的なものです(国際勃起機能スコアと呼ばれています)性行為中に勃起の度合いを示す1から5段階で構成されてます。
近年では、IIEFのほかに勃起高度測定評価(EHS)も存在し、勃起高度測定評価(EHS)ではグレードを0から4段階に分けて表現します。

  1. グレード0は、陰茎が大きくならない
  2. グレード1は、陰茎は大きくなるが硬くならない
  3. グレード2は、陰茎は固いが挿入に十分ではない
  4. グレード3は、十分な挿入状態にある
  5. グレード4は、完全に陰茎は固く硬直化している

硬さは独特な表現をします(数値はグレード〇×で表現)。
グレード0は全く勃起しない、グレード1は勃起はするが硬くない、グレード2は勃起はするが挿入にむいていない、グレード3は、勃起して硬くなるが中までかたくなっていない、グレード4は完全硬直です。

ED治療で使われるED治療薬

現在、日本で処方されるED治療薬は3種類あり、バイアグラ、レビトラ、シアリスの3種類です。

それぞれEDの治療に有効な成分を含んでいることには変わりありませんが、即効性があるかどうかや食事の影響の有無などは存在します。どれも空腹時に飲むことで一番効果が実感しやすいのですが、中でもシアリスは3種類の中でも食事の影響が少ないという明記もあるようです。

また、これらのED治療薬はやはり薬なので、服用方法を間違えると重大な副作用を引き起こす可能性もあります。今やネット上で通販サービスを利用して購入する人が増えていますが、きちんと薬についての理解がないまま服用すると最悪死に至るケースも出てくるのです。
そのようなことがないように、ED治療薬の服用を希望する際にはED外来もしくはED治療専門クリニックを受診するようにしましょう。